徳島市観光協会(破産手続き中)は25日、徳島地裁の破産手続き開始決定に対する即時抗告が棄却されたことを受け、最高裁への特別抗告はしないと発表した。今夏の同市の阿波踊りは市が立ち上げた「阿波おどり実行委員会」の下で行われることが確定した。
協会は同日、報道各社向けに花野賀胤(よしたね)事務局長名で書面を出し「高裁の判決を真摯(しんし)に受け止め、阿波踊りが無事に開催されることを望みます」とした。
近藤宏章会長は徳島新聞社の取材に対し「これ以上争うと、協会が(踊りの)邪魔をしているという誤解を与えてしまう。市のやり方は理不尽だが、混乱を招くことは本意ではない」などと話した。
協会は破産手続きが終了するまでの間、手続きを進めるための法人として存続。債権者集会(初回は6月28日)を開くなどして全ての債権者への配当が終了し、地裁が手続き終結を決定すれば、正式に解散する。