4月11日付2面 「論説委員の目」

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(1)「事業体外し」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

「事業体外し」へと突き進む、市の独断専行ぶりが浮かび上がってきた。

■市の主張

 阿波おどり実行委員会に関することであり、徳島市が事業体外しを行っているような悪印象を与えるものである。そもそも、事業体外し自体が事実無根である。

■徳島新聞社の見解

 「『事業体外し』へと突き進む、市の独断専行ぶり」を記事で示している。客観的に見て「事業体外し」と捉えるのが当然。

 

(2)「委員一人の発言を委員の総意」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

「事務局は信用できない」。2月25日の実行委の会合で委員の一人が、市長と事務局の市に対し不満をぶちまけた。この言葉は、委員の総意と言っていいだろう。

■市の主張

 一委員の意見をあたかも、委員の総意であるかのように結論づけることは、印象操作にほかならないし、事実と異なる。

■徳島新聞社の見解

 委員は事前に、こうした発言をすることを、他の委員に伝えた上で述べている。委員の間に事務局を務める市に対する不信や不満が募っていたことは、取材で把握している。

 

(3)「市からは何の説明もなかった」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

これを拒む市との対立が深刻化していることを、委員が知ったのは1月22日付の新聞報道だった。前日に実行委の会合があったにも関わらず、市からは何の説明もなかった。

■市の主張

・実行委員会と徳島市は別組織であるにも関わらず、同一視しているように述べることは、読者に誤解を与え、本市の社会的な評価を低下させるものである。

・事業体から送付された文書について、日付は委員会開催の前日であるが、実際は委員会直前に事業体からの事前連絡もなく、メールで送付されており、事務局は会議開催準備のためメールに気づいておらず、委員会で報告できなかったものであり、事実と異なる。また、各委員に対しては、同日の夕方にメールにて連絡を行っている。

■徳島新聞社の見解

 事業体と対立していたのは、実行委事務局の市にほかならない。事業体からのメール(代理人を立てて実行委と直接協議する場を求める内容)に気づかなかったというのは市の言い訳であり、市が実行委の会合でメールについて報告しなかったという事実に変わりはない。市が「夕方送った」というメールを見ていない委員が翌日の新聞報道で知ったのも事実である。

 

(4)「事業体を会合に呼ぶよう求めたが市は応じていない」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

それまでも委員は再三、事業体を会合に呼ぶよう求めたが市は応じていない。

■市の主張

 2020年度は阿波おどりが中止となり、感染症対策を検証するために開催した「阿波おどりネクストモデル」については、実行委員会・徳島市・徳島県の共催事業であり、1か月半余りの短い準備期間、約3,000万円という予算額並びに全国的な感染状況を考慮し、県をまたいだ移動を伴う東京の事業者に業務を発注することは現実的ではなかったことから、当日のイベント実施や開催に至るまでのやりとりについては、事業体の構成団体であるネオビエント株式会社に協力を頂き、連携を取りながら進めており、事実と異なる。

■徳島新聞社の見解

 ある委員は、早い段階から「阿波踊りイベント」や夏の阿波おどりの計画などについて、キョードー東京を含む事業体と話し合うよう求めている。「コロナ下でもオンラインで会合に参加できたはずだ」と言う委員もいた。

 

(5)「肝心な情報を委員に伏せる」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

肝心な情報を委員に伏せ、都合の悪い意見は切り捨てる。(中略)市長は、「実行委員会は形骸化している」と断じたが、それを招いたのはほかならぬ市長であり、市であろう。

■市の主張

 実行委員会と徳島市は別組織であるにも関わらず、同一視しているように述べることは、読者に誤解を与え、本市の社会的な評価を低下させるものである。

■徳島新聞社の見解

 実行委事務局の市が主体的に動いていたとの認識に基づいた表現だ。

 

(6)「市の強引な実行委員会の運営」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

市の強引な実行委の運営は、これにとどまらない。2月に徳島青年会議所(JC)選出の副委員長を辞任に追い込んだやり方は、常軌を逸している。市が辞任の理由に挙げたのは、副委員長がJCの理事を外れたこと。

■市の主張

・委員の就任については、団体を代表して理事の中からの就任を依頼していたところ、徳島青年会議所から阿波おどり実行委員会の委員就任を辞退する旨の回答を頂いており、その回答に基づき、事務局において適切に処理しており、事実と異なる。

・市の強引な・・・という記述は、実行委員会と徳島市は別組織であるにも関わらず、同一視しているように述べることは、読者に誤解を与えるとともに、本市の社会的な評価を低下させるものである。

■徳島新聞社の見解

 複数の関係者への取材から、市が強引に副委員長を委員から外したのは明らかだ。徳島青年会議所が代わりの委員を出さなかったのは、この副委員長に3月末まで委員を務めてもらうことにしていたためで、市のやり方はおかしいと受け止めたからではないか。当時、他の委員からも「副委員長が委員を続けてもいいのではないか」との意見が出ている。

 

(7)市経済部長の発言について

■市が「事実と異なる、不適切」だと主張する部分

事務局長の市経済部長から「市議が怒っている。市議会に出て(釈明して)もらう」と告げられた。そこには市議の関与が色濃くにじむ。

■市の主張

 市経済部長の発言については、3月11日付の徳島新聞において、経済部長は「委員に関する働きかけはない」としており、あたかも関与があるかのように述べることは不適切である。

■徳島新聞社の見解

 副委員長は経済部長から「市議が怒っている。市議会に出て(釈明して)もらう」と言われ、「(議会に)行きます」と答えたところ、経済部長は「私が何とかします」と言っている。 また、キョードー東京が4月12日の会見で、市と話し合った際に経済部長からある市議と会うよう求められたことを明らかにした。 市議が口出しをしていたと解釈するほかない。

 

(8)「強権政治」との表現

■市が「事実と異なる、不適切」と主張する部分

異論を封じ、封じ、意に沿わない人物を排除する強権政治そのものではないか。

■市の主張

 いずれも事実無根の持論を展開しており、徳島市長の社会的な評価を低下させるものである。

■徳島新聞社の見解

 事実に基づいた主張、論評であり、「事実無根の持論」との指摘は的外れだ。