徳島発の女性3人組ロックバンド、チャットモンチーが3月下旬、初の海外公演を実現した。日本武道館単独ライブを成功させるなど、日本の音楽シーンを彩る存在に成長し、着実に夢をかなえ続けている。橋本絵莉子さん(ギター&ボーカル)、福岡晃子さん(ベース)、高橋久美子さん(ドラムス)に、思いを聞いた。
 
 海外公演は長年の夢だった。アメリカで3月19日から27日まで9公演を開催。米最大級の音楽見本市のイベントにも出演し、ロックの本場で力強い音色を響かせた。

 初の武道館ライブを控えていた08年、本紙インタビューで「次の目標は海外公演」と答えていた福岡さんは「海外公演が決まって本当にうれしかった。成功させるために何をすべきか、3人で試行錯誤するのが楽しかった」と振り返る。

 初めての海外公演には不安もあったが「言葉の壁も乗り越えられた。音楽こそが世界共通言語だと実感しました」と高橋さん。観客のストレートな感情表現に、次第に心がほぐれ、たどたどしい英語でトークをする場面もあった。「面白いと思ったら、口笛を吹いたり、踊ったり。自分のペースで楽しんでくれていました」

 米国滞在中の3月24日には、これまでリリースしたシングルのカップリング曲を集めたアルバム「表情」を発売した。収録している19曲のほとんどは、徳島での下積み時代に作り、当時からのファンに親しまれてきた。曲作りへの情熱と、楽曲への愛着、3人の軌跡が感じられる仕上がりだ。

 9日には、海外公演で得た経験と新アルバムを携えて、徳島市秋田町2のクラブ・グラインドハウス(旧徳島ジッターバグ)で凱旋(がいせん)ライブを行う。デビュー前、毎週のように出演し、まばらな客席を見ながら「メジャーデビューして、いつか満員にしたい」と思い続けてきた。今回はチケットも即日完売し、満席となった。橋本さんは「10年を経て、成長して同じステージに立てることがうれしい。徳島での思い出の曲もぜひ披露したい」と話す。

 6月には、全国ツアーの一環として鳴門市文化会館で公演する。「今の私たちが最高だと思うサウンドを聴かせたい」と意気込む3人。「これからも自分たちの音楽の世界を広げていくので、応援よろしくお願いします」と話している。
 
 (2010年4月8日朝刊掲載)