徳島市民病院に導入されたロボットアーム手術支援システムの機材(病院提供)

 徳島市民病院(徳島市)は、人工股関節の手術に「ロボットアーム手術支援システム」を導入した。コンピューター制御されたアームが、骨を削ったり人工股関節を設置したりする作業を補助。手術の精度が高まり、術後の脱臼防止が期待できるという。

 病院によると、導入したのは▽手術をサポートするロボットアーム本体▽進捗状況を2台のカメラとアーム先端のセンサーを使って表示する「カメラスタンド」▽患者のコンピューター断層撮影(CT)データを基に3次元の手術計画を作成する「ガイダンスモジュール」。米国の医療機器メーカーが開発した。

 医師は手術計画に沿って制御されるロボットアームに器具を取り付け、骨盤を削る深さや角度、人工股関節を設置する位置などの情報をモニターで確認しながら手術を進める。計画と異なる操作をしようとすると、アームが自動的に止まる仕組みで、1ミリ単位の誤差も出ないという。

 病院で行う人工股関節の手術は年間250例程度。2014年度からは3次元の手術計画に基づいて案内を受けるナビゲーションシステムを取り入れていたが、手術は手作業だった。人工股関節を設置する手術はわずかな誤差で術後の脱臼を引き起こす可能性があり、精度を一層高めるため新システムの導入を決めた。

 骨を削る際の器具の交換が不要となったほか、正確な操作ができるため患部周辺の筋肉や神経へのダメージも最小限に抑えられ、リハビリの早期開始にもつながる。導入費用は明らかにしていない。

 国内では3月末時点で首都圏や関西などの23病院が導入。3月に東京都内で研修を受けた中野俊次副院長が4月から始め、16日時点で8例を施術した。中野副院長は「股関節の痛みで歩行障害などに悩む患者に、より質の高い医療を提供し負担の軽減を図りたい」と話した。