男子77キロ級でトータル311キロを挙げて2位に入った原=いしかわ総合スポーツセンター

 重量挙げの全日本選手権第2日は26日、金沢市のいしかわ総合SCで行われ、男子77キロ級で徳島科技高出の原勇輝(中大)がスナッチ135キロ、ジャーク176キロのトータル311キロで2位に入った。

 女子の58キロ級はリオデジャネイロ五輪5位の安藤美希子(キュアリアス)がスナッチ95キロ、ジャーク127キロのトータル222キロで5年連続7度目の優勝を決めた。ジャーク、トータルとも自身の日本記録を更新。

 63キロ級はリオ五輪代表の松本潮霞(ALSOK)、69キロ級は石井未来(東京国際大)が勝った。

 男子の85キロ級は山本俊樹(ALSOK)がスナッチ155キロ、ジャークは日本記録の206キロを挙げて合計361キロの日本記録で3連覇。77キロ級は笠井武広(ALSOK)が2連覇し、94キロ級は多田佳弘(香川・多度津高教)が制した。

 精神面の成長実感

 目標にしていた優勝は逃したものの、納得のいく試技だった。男子77キロ級で2位に入った原(中大、徳島科技高出)は「悪い流れから気持ちを切り替えて結果を残すことができた。すごくいい経験になった」と充実感を漂わせた。

 自己ベストより5キロ軽い135キロからスタートしたスナッチは1、2本目をまさかの失敗。開き直って挑んだ最終3本目で何とかクリアした。続くジャークも自己ベストタイの176キロを連続で落として崖っぷちに立たされたが、最後に見事成功させた。「これまでなら切羽詰まり、3本目は失敗していた。メンタル面が成長した証し」と手応えを口にした。

 3月の全日本学生選抜、4月の全日本学生個人選手権を制した大学王者が次に見据えるのは打倒社会人。10月の福井国体での優勝を誓う原は「徳島県のためにも絶対に勝ちたい」と頼もしかった。