自民党徳島県連が、次期衆院選で現職を公認候補としないよう党本部に申し入れる極めて異例の決定に踏み切った。2019年4月の知事選で表面化した後藤田正純氏と自民県議との対立が背景にあり、先鋭化した形だ。今後は党本部の判断と、現職に対抗する県議側が新たな候補者を擁立するかが焦点となる。

 「前代未聞」(山口俊一県連会長)という県議会自民党の申し入れは、10月が任期満了の衆院選が近づき「このまま後藤田氏では戦えない」と判断したためだ。常任総務会は45人中、県議が24人と半数超を占め、数で押し切ったとも言える。

 ただ、党本部の判断は見通せない。自民党は14年の衆院選時に後藤田氏を1区予定者とした確認書を結んでおり、党内には「現職優先」という考え方がある。仮に後藤田氏を公認しなければ、公認候補をどうするかという問題が浮上する。

 一方、後藤田氏の非公認を求める動きで透けて見えるのが、飯泉嘉門知事の擁立だ。県議会自民党の会長で県連幹事長も務める嘉見博之県議は4月の会合で、飯泉知事に「1区で出てほしい」と出馬を促している。山口県連会長は9日の常任総務会後の会見で「県連としてはそこまでの話はしていない」と否定したものの、水面下の調整が加速する可能性もある。

 県内における自民党内の対立は決定的となった。任期満了まで半年を切り、選挙戦の情勢は一段と混沌としてきた。