山納さん(右から2人目)と意見を交わす参加者=徳島市の徳島大常三島キャンパス

 地域での起業や人材育成を支援する事業「まちしごとファクトリー」(徳島新聞社など主催)の2018年度キックオフセミナーが26日、徳島市の徳島大常三島キャンパスであった。大学生や自治体職員ら約80人が参加し、講演などを通じて起業への意識を高めた。

 大阪ガス近畿圏部都市魅力研究室(大阪市)の山納洋室長(47)が「地域プロデュース、はじめの一歩」と題して講演し、自身が手掛けた「日替わり店主カフェ」事業について解説した。

 一日だけでも営業できれば参画できる仕組みにしたことが事業拡大につながったとし「開業のハードルを下げれば、初めの一歩を踏み出す人がたくさんいる」と述べた。

 廃校でカフェなどを営むハレとケデザイン舎(三好市)の植本修子さんやツアー企画会社AWA-RE(美馬市)の井上琢斗さんら5人が加わり、地域住民とつながりを持つために心掛けていることなどを議論。「地域に信頼してもらえるまで時間がかかった」「地域の物差しに合わせ過ぎず、自分の物差しを信じることが大事だ」などの意見が出た。

 この後、山納さんらと参加者が5人程度のグループに分かれ「まちの人にあってよかったと思われる場、店、サービスとは」をテーマに話し合った。