前半、相手選手と激しく競り合うFC徳島の高<7>=福岡市のレベルファイブスタジアム

 サッカーの第98回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)が26日に開幕した。徳島県代表のFC徳島は27日、福岡市のレベルファイブスタジアムで福岡県代表の福岡大と1回戦を戦い、0-1で敗れた。

 福岡大に押し込まれ、前半はシュートを打てなかったが0-0でしのいだ。後半も無失点で踏ん張っていたが、アディショナルタイム5分にヘディングシュートを決められた。

 強豪相手に収穫ある惜敗

 FC徳島は終了間際のワンプレーで涙をのんだ。「警戒していたセットプレーで、ほんのちょっとマークがずれた」と尾上監督。試合終了のホイッスルが鳴り響いたのはその直後だった。

 福岡大は全日本大学選抜メンバーを擁し、県代表決定戦でJ3の北九州を下した。強豪を相手にFC徳島はプレスとパスでボールを保持する自分たちのサッカーを貫いた。

 相手が縦に長いボールを蹴り込んでくるとラインコントロールで対抗。高や巽らが献身的に守備にも走り、決定機を阻んだ。中盤からは桑島を軸に攻撃を組み立て、両サイドの選手が積極的に仕掛けて相手を押し込む場面もつくった。

 3年連続の天皇杯出場で初勝利を逃したが、「収穫はあった。走り抜いた選手をたたえたい」と手応えを口にした尾上監督。現在3位につける主戦場の四国リーグで、この悔しさを晴らしていくつもりだ。