徳島市出身のSF・推理小説作家、海野十三の文学碑=徳島中央公園

 5月17日は戦前に活躍した徳島市出身のSF・推理小説家、海野(うんの)十三(じゅうざ)(1897~1949年)の命日「海野十三忌」だ。毎年この日の前後の週末に「海野十三の会」の会員らが、徳島中央公園(徳島市)にある海野十三文学碑周辺を清掃し、郷土の生んだ偉大な作家に思いをはせている。今年も16日に会員有志で行う予定だ。

 海野十三は逓信省(現在の総務省などの前身)に勤める技術者だった。豊富な科学知識を生かしたミステリー「電気風呂の怪死事件」でデビューし、SF小説「十八時の音楽浴」や探偵小説「深夜の市長」などの傑作を残した。また少年少女向けの空想科学小説もたくさん書いている。手塚治虫、松本零士といった著名な漫画家が若き日に胸躍らせ、影響を受けたといわれる。こうした功績から、海野は「日本SF小説の父」とも呼ばれている。

 海野十三のミステリー小説で怪事件・難事件の解決に当たるのが、名探偵・帆村荘六だ。「ほむら・そうろく」。そう、英国の作家コナン・ドイルが生んだ「シャーロック・ホームズ」へのオマージュなのである。

〈2021・5・14〉