美波遺産に認定された旧清水家住宅=同町奥河内

建物に付けられた看板

 美波町が、町内の伝統的な建物を「美波遺産」として認定する取り組みを始めた。観光資源としてPRするとともに、地元の人には身近にある価値を再発見してもらうのが狙い。今後、認定箇所を増やす。

 第1弾として認定したのは、四国霊場23番札所・薬王寺の門前町としてにぎわった桜町通り(奥河内)の12軒。旧清水家住宅(現・美波町門前町再生交流オフィス)をはじめ50年以上前に建築された元遍路宿や民家などで、今は商店や飲食店になっている。

 通りの両端に美波遺産の位置を示す案内板を掲げ、それぞれの建物の軒先には縦横20センチのヒノキ製の看板を取り付けた。看板に住宅の名前や完成年のほか、QRコードを表示し、スマートフォンで読み込むと建物の詳しい説明が見られる。

 美波遺産は、町の活性化を支援する神奈川大工学部建築学科の学生らと町が選んだ。学生は特設ホームページでも建物の解説を担当。軒が大きく前面に張り出した「出桁造(だしげたづくり)」や、反って長く突き出した円筒状の瓦「鳥衾(とりぶすま)」などの特徴を説明している。

 事業費は176万円で、うち88万円は国の地方創生交付金を利用した。町産業振興課は「看板を探しながら巡り、桜町通りに親しんでもらいたい」としている。