受け付け開始から電話が鳴りやまなかった美馬市の臨時コールセンター=15日、同市役所

 新型コロナウイルスの高齢者向けワクチン接種の予約を受け付けている徳島県内自治体のうち19市町村で申し込みが殺到し、「コールセンターに電話がつながらない」などの苦情が相次いでいる。各自治体では急きょ対応窓口を設けたり、電話回線を増設したりして改善に努めている。 

 全24市町村に予約方法などを聞いた。20日から予約を受け付ける徳島市を除く23市町村のうち、鳴門、小松島、阿南、吉野川、阿波、美馬、三好の7市と、佐那河内、石井、神山、那賀、牟岐、美波、松茂、北島、藍住、板野、上板、東みよしの12町村が「電話がつながらないという苦情があった」と答えた。

 「100回以上かけてもつながらず、いらいらしながらボタンを押し続けた」。美馬市脇町の70代女性は振り返る。つながった時には、希望する病院が予約で埋まっていた。

 佐那河内村の千田玲子さん(74)も、コールセンターにつながらず困惑した1人。「受け付け態勢が整っていないのなら、最初は年齢制限を設けるなど対象を絞って始めるべきだったのではないか」と話した。

 17市町村は専用ウェブサイトからの予約も受け付けている。しかし一部の自治体を除き、住民からは「サイトにつながらない」「操作方法が分からない」といった苦情もあったという。

 牟岐町では受付初日の4月19日、「電話がつながらず、予約ができない」と訴える高齢者が町役場に詰め掛けたため、急きょ窓口でも対応した。美馬市は22日にコールセンターを2回線増やして7回線にし、6月分の予約受け付けを始めた今月15日から2日間はさらに10回線を追加した。三好市は17日、市役所窓口などに45台の予約用スマートフォンを用意し、職員が高齢者の予約を補助した。

 一方、上勝、勝浦、海陽、つるぎの4町は「苦情がなかった」または「ほとんどなかった」とした。海陽町は最初に接種券を送る対象を85歳以上に限定し、徐々に拡大する方法で電話の集中を緩和。上勝、つるぎの両町は予約申し込みを郵便で受け付けたのが、円滑に進んだ要因だとしている。

 予約用のコールセンターを設けていないのは石井、美波、海陽、上勝の4町。上勝を除く3町は医療機関に直接申し込む方法を採用している。小松島、吉野川、勝浦、那賀、松茂、北島、藍住、上板の8市町はファクスでも受け付けた。吉野川市は「耳が不自由でインターネットの利用が難しい人のために用意した」とした。