蔵元の松浦さん(右)から寄付を受け取った熊谷理事長=鳴門市大麻町の本家松浦酒造場

 コウノトリの餌場になっている徳島県鳴門市大麻町の水田の米で初めて日本酒を造った市内の本家松浦酒造場が19日、日本酒の売り上げの一部をNPO法人とくしまコウノトリ基金(北島町)に寄付した。餌場確保のため基金が進めているビオトープ(生物生息空間)の整備に活用する。

 日本酒は、大麻町に住み着いているコウノトリのペア「あさひ」と「ゆうひ」にちなんで名付けた特別純米酒「コウノトリの酒 朝と夕」。NPOなどが地元農家の水田で、使用する農薬や化学肥料を半減して育てた主食用米「ハナエチゼン」を用いた。1月から720ミリリットル入りを酒造場のネットショップや県内小売店で販売。売り上げ1本当たり200円の1277本分、計25万5400円を寄付した。

 本家松浦酒造場で贈呈式があり、蔵元の松浦素子さんが基金の熊谷幸三理事長に目録を手渡した。熊谷理事長は「地域経済の活性化に加え、購入者が活動に参画する機会にもなった。第2のペアが誕生し、コウノトリが日常的に飛ぶ環境になるよう努める」と応じ、感謝状を贈った。

 米の栽培は今年も行われる予定。粒が大きく酒造りに適した品種「アケボノ」に切り替え、昨年の20アールから44アールに作付面積を広げる。ビオトープ米としての販売も検討している。

 松浦さんは「より多くの人に知ってもらうことでコウノトリ定着に役立てるよう、引き続きおいしいお酒を造り、豊かな自然環境を未来につなげたい」と話している。