品不足や価格の上昇が深刻になっている木材製品=徳島市の県木材センター協同組合

 全国的に住宅の梁(はり)や柱に使う木材の流通価格が上昇し、徳島県内でも木材不足が深刻になっている。米国での住宅需要の増加や輸送に使うコンテナ不足などが原因で、業界では「ウッドショック」ともいわれる。住宅価格や納期に影響する可能性があり、県内の業界関係者は「住宅着工戸数の減少につながりかねない」と危機感を募らせる。

 県内の木材市場を運営する4社でつくる県木材センター協同組合によると、昨年末に米国材の市場価格が上がり始め、3月ごろには欧州材やロシア材も上昇。輸入材は従来に比べて30~35%値上がりしている。値上がりと同時に、入荷量も減少した。欧州材はほとんど入らない状況だという。

 輸入材が高騰した影響で、国産材の需要が増えた。4月中旬から県外産の入荷量が半減し、価格は15~20%上昇。県産材も5月に入り10~15%上がっている。組合は「値上げ幅がだんだん大きくなり、県外産の入荷量も減り続けている。日々深刻の度合いを濃くしており、6月はさらなる値上げが予想される」としている。

 県木材協同組合連合会の松田功理事長は「過去にないような値上がりだ。商品の絶対数が足らず、急激に資材不足になっている」と懸念する。米国で新型コロナウイルスによる在宅生活の広がりや、歴史的な低水準にある住宅ローン金利の影響を受けて住宅需要が旺盛になったほか、世界的なコンテナ不足による海上運賃の上昇なども重なった。

 住宅関係者も頭を抱える。木材を住宅の柱などに加工するプレカットメーカーでつくる県プレカット協会では、国内の大手集成材メーカーが減産に踏み切った影響で、3月末ごろから前年の取引実績の7割に制限された。在庫の活用や国産スギなどを探してやりくりしているが、代替材の不足も顕著になった。仕入れ価格は毎月上がっており、販売価格に転嫁せざるを得ない状況だという。

 協会は4月、取引先に対し、部材や樹種の変更、納期の調整を依頼する場合があるという趣旨の書面を出した。柿原豊茂会長は「場合によっては納期を大幅にずらしてもらう可能性もある。代替品を探しているが、思うように入手できていない」と困り顔だ。

 県木造住宅協会によると、住宅の請負契約締結後に木材価格が値上がりした分を工務店などが負担する例も出ている。しかし、値上げが収まらないため、連休明けから契約を結ぶ施主に対し、木材価格が高騰する可能性があり、時価になると説明している。

 松浦浩二会長は「こういう状況が続くと、着工戸数が減り、業界全体として不況になるかもしれない」と危惧している。