「100回以上、電話をかけても予約できなかった」「インターネット予約できない病院名がサイトに載っていた」。徳島市の新型コロナウイルスの高齢者向けワクチン接種は、受け付け開始から3日目の22日に予約枠が埋まった。つながらない電話、錯綜(さくそう)した情報に振り回された市民からは憤りや批判の声が上がった。

 「予約開始日まで待ったばかりに予約できないなんて」と肩を落とすのは、心臓に持病がある父親(75)がいる市西部の40代女性会社員。父親は20日からコールセンターに電話をかけ続けたが全くつながらなかったため、22日に女性とその長女、次女の3人が加わった。100回以上かけ続けて正午すぎ、長女のスマートフォンがようやくつながったものの、オペレーターから「予約受け付けは終わりました」と告げられた。

 女性は、かかりつけ医で直接予約した患者がいると聞いていた。しかし、市は公式にはコールセンターと専用サイトを案内しており、「市の情報提供は曖昧な部分が多すぎる」と憤った。

 400回以上電話をかけて予約できた内町地区の男性(67)は一時、「受け付けを締め切ったのではないか」と不安になった。電話の予約枠がどれだけあるか周知されていなかったためで「十分あると分かっていれば慌てないが、知らないので電話をかけ続けなければならなかった」と疲れ切った様子。

 渭北地区に住む男性会社員(55)は20日、近くに住む母親(87)のために専用サイトを利用したが、かかりつけの医療機関の欄に「空きなし」と表示されていたため、受け付けが終了したと思って諦めた。翌日、医療機関に電話をしたところ、ネット予約を受け付けていなかったと知らされた。「ネット予約を使っていないのなら、サイトに病院名が掲載されているのはおかしい。『空きなし』という表示も誤解と混乱を生む」と批判した。

 多家良地区の男性(77)は3日目の22日正午、コールセンターにつながった。だがオペレーターから6月7日の予約再開を待つよう伝えられ、「メディアに情報提供するなど速やかに今回の受け付け終了を伝えるべきだった。市民はいつまでも電話をかけ続けてしまう」と指摘した。