高齢者に対する新型コロナウイルスワクチン接種の予約を巡り、徳島市が市医師会との連名でコメントを出した。市民の間に混乱が生じたことについて謝罪し、事情を詳しく説明しようとする姿勢は理解できる。しかし、混乱の原因を報道機関になすり付けるような表現には納得がいかない。

⇨ 市と医師会が発表したコメント全文(クリックするとPDFが開きます)

 コメントは冒頭で「接種予約に関して誤解を招くような報道」とし、これに対する見解を述べる形で展開されている。医療機関での事前予約について、24日の記者会見で「推奨していない」とした内藤佐和子市長の発言と、「市との共通理解だった」とする市医師会の見解を受け、認識にずれがあると指摘した報道などを指していると思われる。

 コメントでは、かかりつけ医が患者から個別に予約を受け付けることが市と市医師会で確認されていたと釈明した。にもかかわらず、事前の市の広報では、予約は「20日からコールセンターとインターネットの専用サイトで」と発信していた。

 市の説明不足は明白で、これが混乱を生んだ主要因だろう。しかし、コメントでは「市民の皆さまにお知らせすることが難しい面がありました」との記述で済ませている。

 内藤市政では、たびたび説明不足だと感じる場面がある。市長は報道をやり玉に挙げる前に、会見して自ら発する言葉で説明を尽くすべきだったのではないか。