試験的に開かれた子ども食堂で、勉強や趣味について語り合う参加者=美馬市美馬町の寺町防災交流センター

 徳島県美馬市穴吹町の三島中学校の原田尚子教諭(47)らが、子どもたちの居場所づくり事業を行う一般社団法人を設立した。市民や企業の協力を得て6月5日から子ども食堂を定期的に開くほか、社会学習イベントなどを企画する。家族構成の多様化や新型コロナウイルスの影響で子どもの居場所が限られつつあると懸念し、活動を始めることにした。

 団体名は「つなぐMima World Community(ミマ・ワールド・コミュニティー)」で、原田教諭が代表理事、友人ら2人が理事を務める。子ども食堂は10~60代の市内外の個人会員や食料品店など賛同者から集めた年会費と、企業が提供する食材などを活用。高校生ボランティアらが運営に協力する。

 原田教諭は、コロナ禍で学校や校外活動が減った子どもたちが自宅だけで過ごす時間が増えていると実感。1人親や共働き世帯など家庭環境の変化もあり「自宅以外にも居場所が必要」と考えるようになった。

 年明けから友人らと相談を重ね、社会的信用度の高い一般社団法人の設立を決めた。かつての教え子や事業所などに協力を呼び掛け、4月24日にオンラインで設立総会を開いた。

 子ども食堂は第1、3土曜に美馬町の寺町防災交流センター、第2土曜に脇町のサンコー和漢薬局で開く。初回は6月5日正午から美馬町の寺町防災交流センターで。高校生以下の30人に弁当を無料提供する。感染拡大を受け、当面は弁当配布にとどめる。

 運営上の課題や感染対策を検証するため、5月15日に寺町防災交流センターで試験的に子ども食堂を開いた。中学生2人、高校生5人とスタッフ5人の計12人が一緒に弁当を食べ、公園を散策して交流を深めた。参加した高校生は「悩みを大人に聞いてもらったり、逆に中学生の悩みを聞いてあげたりしたい。家族みたいな触れ合いになればうれしい」と話した。

 感染状況が落ち着けば、持続可能な開発目標(SDGs)に関する学習イベントや防災・環境キャンプなどを計画する。原田教諭は「参加する子どもも運営スタッフも楽しめる活動に育てたい」と意欲を見せる。

 活動に賛同する個人や企業などを募っている。ホームページにあるフォームか、メール<tsunagumima@gmail.com>に問い合わせる。