締め切りが迫った「第4回徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞」。応募数は151点に達している

 「第4回徳島新聞 阿波しらさぎ文学賞」(徳島文学協会、徳島新聞社主催)の応募締め切りが6月10日(当日消印有効)に迫った。5月31日時点の応募は151点となっている。

 阿波しらさぎ文学賞は、徳島の地域活性化を目的に2018年創設された全国公募の掌編小説コンクール。作品の条件は徳島の地名や文化、歴史、産業などを登場させることだ。

 第1回の応募は422点、第2回は426点、第3回は465点だった。400字詰め原稿用紙15枚以内という、初心者や学生でも手軽に書ける短さに魅力があり、年齢制限もないことから、応募数が毎年増え続けている。

 賞金は、大賞の「阿波しらさぎ文学賞」が30万円。徳島出身または在住者の中から選考する「徳島新聞賞」が10万円、25歳以下を対象にした「徳島文学協会賞」が3万円。

 最終選考委員は、芥川賞作家の吉村萬壱さんと小山田浩子さんら。吉村さんは父親が小松島市出身で、小山田さんは夫が徳島県出身。2人とも、徳島のことに詳しい。

 1次選考は徳島文学協会が行い、8月に受賞作が発表される。受賞作は徳島新聞の紙上と電子版に掲載される。来年発行される徳島文学協会の文芸誌「徳島文學」にも転載される。

 応募要領と過去の受賞作は徳島新聞電子版に掲載されている。

 

徹底的に書き切って 「踊る阿呆」で第2回大賞・佐川恭一さんがエール

 応募締め切りまであと10日を切った阿波しらさぎ文学賞。「踊る阿呆」で第2回大賞を受賞した佐川恭一さん(36)=大阪府枚方市=に、激励メッセージを寄せてもらった。

 阿波しらさぎ文学賞は原稿用紙15枚という短い規定ですので、小説初挑戦の方にも向いていると思います。今から一気に書き上げて受賞、という可能性も十分にあるでしょう。

 すでに書き上げた方は推敲中かと思います。私の場合はいつも表現をひたすら直す段階が終わり、直したり戻したりを繰り返すようになったら、どこかで腹を決めて原稿を触らないようにします。本賞の原稿を出したのは5月10日ごろでしたが、推敲は何十回と重ねたので悔いはありませんでした。

 過去の受賞作を読んでいただければ分かる通り、本賞にはどんな作風でも受け止めてもらえる懐の深さがあります。恐らく日本有数の深さです。傾向と言えるような傾向もないので、自分が傾向を作るぐらいの気持ちで書きたいものを徹底的に書き切ってください。応援しています!

 さがわ・きょういち 1985年滋賀県生まれ。京都大学文学部卒業。「踊る阿呆」で第2回阿波しらさぎ文学賞。今年に入って2冊の小説集「ダムヤーク」「舞踏会」を出版した。

 「踊る阿呆」あらすじ 若者のサークルで、人気者になるためにハイブリッド阿波踊りを考案した主人公は、彼女いない歴と年齢が重なっている、もてない男子だ。やがて、同じく彼女がいない滋賀出身の仲間とダンス対決することになる。徳島全土の威信を懸けて闘う主人公。2人の間にライバル心を超えた友情が芽生え始めた。