UKJに招集されたFC徳島の(左から)高志煌、洪潤極、谷山健

 5月31日にロンドンで開幕する独立サッカー連盟の世界大会に、四国リーグの社会人チーム、FC徳島の3選手が参加する。在日コリアンの代表チーム「ユナイテッド・コリアンズ・イン・ジャパン(UKJ)」に招集され「在日の誇りを持って戦い、同胞を勇気付けたい」と意気込んでいる。

 出場するのは、今季徳島に移籍加入した高志煌(コウ・チファン、23)洪潤極(ホン・ユング、23)と日本国籍を持つ谷山健(22)で、いずれもポジションはDF。高と洪はリーグ戦でそれぞれ1得点を挙げ、谷山も3試合に出場するなど主力としてプレーしている。

 高と洪の2人は初出場。東京都生まれで朝鮮学校出身の高は「日本で生まれ育った在日の存在を世界に知ってもらうためにも活躍したい」と意欲を燃やす。昨年まで在日コリアン中心の社会人チーム、FCコリアに所属していた洪も「優勝し在日の仲間を元気づけられたら」と必勝を誓う。

 2度目の舞台となる大阪府出身の谷山は「監督の安英学(アン・ヨンハ)さんに代表入りの声を掛けてもらってうれしかった。サッカーを通じて自分のルーツに近づける」と思いを語る。

 独立連盟は国際サッカー連盟(FIFA)に加盟していない国や未承認国、少数民族などで構成され、2年ごとに開かれる世界大会は「もう一つのワールドカップ(W杯)」とも呼ばれる。今大会はUKJを含む16チームが4組に分かれ、6月9日までグループリーグ戦、順位決定トーナメントを戦う。

 UKJはインドとパキスタン国境周辺のパンジャブ、西アルメニア、北アフリカのカビリアが入るD組で、初戦は31日に行われる。