事故現場からけん引される訓練機=3日、徳島空港

 海上自衛隊徳島教育航空群(徳教群)所属のTC90練習機が徳島空港(徳島県松茂町)への着陸に失敗し自力で動けなくなった事故で、海自は4日、前日に続き原因を調査した。原因究明を要請している県の次世代交通課は取材に対し「(大阪航空局徳島空港事務所から)タイヤのシャフトが破損した可能性があると聞いている」と答えた。

 徳教群によると、格納庫で事故機の損傷状況を調べ、搭乗していた2人に聞き取りした。調査は今後も続き、結果の公表まで1カ月程度かかる可能性があるとしている。

 事故原因については当初、タイヤのバースト(破裂)との見方もあった。

 県によると、徳教群の浦沢禎之首席幕僚がこの日、県庁を訪れ、「迷惑をお掛けして申し訳ない」と謝罪した。その上で「事故原因については調査中で、再発防止策も含めて改めて報告する」と説明したという。県側は瀬尾守政策監らが応対し、安全運航の徹底を求めるとともに、滑走路上の事故機をより早く撤去する方法を検討するよう要請した。

 

5分に1回離着陸訓練 民間機運航の合間

 海上自衛隊徳島教育航空群(徳教群)の練習機が着陸に失敗した徳島空港は、全国でも数少ない自衛隊と民間の共用空港で、練習機は民間機の運航時間の合間を縫って訓練している。多い時は約5分に1回の頻度で離着陸が繰り返され、周辺の住宅地上空を飛ぶことも多いため、より安全な運用体制は欠かせない。

 徳教群にはパイロット候補の学生約30人が所属。山口県下関市の小月航空基地で基礎訓練を2年半(幹部候補生は7カ月)受けた人たちだ。徳島では肉眼に頼らず計器のみで操縦する計器飛行を9カ月学ぶ。離着陸の際は目視で操縦することもあるという。

 徳島航空基地のTC90は10機。飛行頻度は天候や訓練の進み具合によって幅がある。旅客機が飛び立ったすぐ後に発進するケースもあり、過密にも見えるが、徳教群は「沖縄や羽田ほどではない」と説明する。

 訓練空域は徳島県上空や淡路、近隣の空港など。基地のある松茂町ではかなりの低空を飛行する。事故を受けて住民から不安の声が上がっているものの、徳教群の担当者は「航空法に従って飛行している」と話している。