総会で来春での解散を決めた県ボランティア協議会。40年間の活動の歴史に幕を下ろす=5月30日、徳島市の県立総合福祉センター

災害時の視覚障害者支援を目的とした学習会=2015年6月、徳島市の県立総合福祉センター(協議会提供)

 徳島県内のボランティア団体でつくるNPO法人「県ボランティア協議会」(徳島市)が、設立から40年目となる本年度限りで活動を終える。会員の高齢化や寄付金減少などに伴う事業縮小に加え、新型コロナウイルスの影響で活動が困難になったのが要因。県内でのボランティア活動の草分け的存在だっただけに、関係機関から惜しむ声が上がっている。

 協議会は1982年4月、17団体で設立し、現在は23の団体・個人で構成している。ボランティアの育成、研修のほか、障害者が作った詩を歌や朗読で紹介する「やまびこコンサート」「やまびこの詩(うた)」、啓発標語コンテストなどを開催。社会福祉向上に力を入れた。

 障害者の生活環境改善を目指し、行政や公共機関にバリアフリー化を要望。道路の段差解消や障害者用トイレの整備、ノンステップバスの導入などが進んだ。

 近年は若い世代の会員を確保するのが難しくなり、会員の平均年齢は70歳を超えた。個人や企業からの寄付金も減り、やむを得ず縮小する事業も出てきた。昨年度は新型コロナの影響で事業の多くが実施できなかった。

 協議会は活動継続が難しいと判断。5月30日の総会で、本年度末で事業を終えて来年5月に解散すると決めた。

 発足時から協議会の活動を知るとくしまボランティア推進センターの日開野博運営委員長(70)=四国大非常勤講師=は「当時はボランティア自体があまり社会に認知されておらず、市民主体の活動は画期的だった。徳島のボランティア活動を発展させた団体だけに、解散は本当に残念だ」と惜しむ。

 本年度は啓発標語の募集など従来の事業を続けながら他の団体と話し合い、協議会が担っていた事業の引き継ぎ先を探す。

 協議会の太田晴清理事長(74)は「活動は道半ばだったので後ろ髪を引かれる思いだが、県内の福祉環境整備に一定の役割は果たせたと思っている。障害者も他の人々と同じように通常の生活が送れる『ノーマライゼーション』の理念が広がることを願っている」と話した。