巨大な藍染ののれん作品を並べてチェックするスタッフら=美馬市脇町のうだつアリーナ

 徳島県上板町の藍師・染師「BUAISOU(ブアイソウ)」が手掛けた巨大な藍染ののれん作品が8日から東京都内の百貨店・松屋銀座で展示される。松屋銀座の店内装飾の演出を生かし、地域の伝統文化や技術を発信する地方創生事業の一環で、ブアイソウの作品が展示されるのは1月の藍染のれんに続いて2回目。

 縦19メートル、横45センチの麻の手織り生地39枚を使い、一枚一枚の生地にグラデーションを施した。藍に染まらないようにする「ろうけつ染め」で2匹のコイも描いた。デザインは、今春に紫綬褒章を受章したグラフィックデザイナー佐藤卓さん=東京都=が手掛けた。

 天井に滑車を掛け、生地をつるしながら染め抜くなど新たな手法も取り入れ、4月15日~5月9日に洗いと染めを繰り返した。

 テーマは「水で表現する日本の夏」で、空間を一つのアート作品として表現する。代表の楮覚郎さん(32)は「佐藤さんデザインの作品は、藍染で表現できるぎりぎりの技術を要求されるので勉強になる。これだけの作品を作ることができてうれしい」と話した。

 5月14日には美馬市脇町のうだつアリーナに39本を並べ、都内の松屋銀座とオンラインで結んで展示の位置を決めた。

 松屋銀座では1月に吹き抜けやショーウインドー、地下通路で藍染のれんや藍染ポスターを展示した。社内外から予想を上回る好評を得て、今回の開催につながった。

 期間中は、松屋銀座の中心にある高さ25メートルの吹き抜けに作品をつり下げ、1~7階のどの階からも見ることができる。1階部分では、各国の傘を集めた名物の「百傘会」が催される。松屋銀座では「傘の催事を皮切りに日本の夏や涼感を藍染で楽しんでもらいたい」としている。地下通路でも1月と同じように藍染ポスターを展示する。

 6月中旬から、展示の様子や制作過程、佐藤卓さんのインタビューなどを松屋銀座のホームページで公開する。