高松三越の出店が決まった徳島市のアミコビル=徳島駅前

 高松三越(高松市)が今秋に徳島市のアミコビルへ出店すると正式発表した7日、県内の経済界には「非常に喜ばしい」「気分が明るくなるいいニュース」と歓迎ムードが広がった。新規出店に伴う雇用創出や地域活性化への貢献を求める声も上がった。

 高松三越によると、徳島へは4店舗目のサテライト店として出店する。徳島県全域と香川県東部を商圏に設定し、実店舗での販売に加え、東京の旗艦店とオンラインで結んで首都圏の店舗でしか取り扱っていないブランド商品も購入できるようにする。

 「付加価値の高いものが県内で手に入るようになれば客足は向く。中心市街地の活性化につながる」。県経営者協会の林香与子会長は大きな前進を喜び、「これを機にテナントや周辺店舗も横のつながりを強め、みんなで活力ある徳島にしていかなければいけない」と力を込める。

 徳島経済同友会の坂田千代子代表幹事も「コロナ禍で地方での暮らしが注目される中、徳島の魅力度アップにつながる。雇用・消費の面でもプラスに働くと思う」と声を弾ませる。

 アミコビルは昨年8月のそごう徳島店の閉店以降、テナント誘致が大きな課題となっていた。県中小企業団体中央会の布川徹会長は「アミコビルに残っているテナントにも良い影響を与えるだろう」と話す。一方で、高松三越の出店は2、5階の一部にとどまるため、徳島商工会議所の寺内カツコ会頭は「この出店を契機として、さらなるテナント誘致の進展を期待したい」。

 そごうが入居していた時代は県都の顔ともいわれた施設だけに、幅広い効果に期待がかかる。県中小企業家同友会の島隆寛代表理事は「できれば正社員での地元雇用をお願いしたい。イベント運営力もあると思うので、集客とともに徳島の文化発展へも寄与してほしい」と要望した。

 2020年の国勢調査で県の人口減少率は1925年以降で最大となった。徳島経済研究所の荒木光二郎専務理事は「アミコビルは徳島市の中心市街地活性化の要で、その魅力が増えたことは喜ばしい。さまざまな世代が集う市立図書館や青少年センターなどとも組み合わせて魅力アップを図り、人口減に対応したまちづくりにつなげてほしい」と話した。