私生活を充実させるために仕事も頑張りたい―。阿波銀行経営相談所(徳島市)が徳島県内企業の新入社員に実施した意識調査で、仕事と家庭の優先度を尋ねた問いに対して「どちらも重視する」と答えた人が過去最高の57・4%に上った。相談所は「新型コロナウイルスの流行を受けて、私生活を大切にするとともに、自らを高めて働き、報酬を得ていこうと考える人が増えたようだ」と分析している。

 調査は相談所が4月に開いた新入社員セミナーの参加者を対象に行い、277人(男150人、女127人)が回答した。

 「仕事と家庭のどちらも重視する」は、2019年の前回調査から7・5ポイント増えた。男女別にみると、男性が0・8ポイント減の53・3%だったのに対し、女性は18・7ポイント増の62・2%で、特に女性のバランス志向が強い。「家庭を優先する」は0・9ポイント減の19・9%、「仕事を優先する」は1・6ポイント減の2・5%で、仕事を優先したい新入社員は年々減少傾向にある。

 働くことへの考え方は、前回2位の「仕事を通じて技術を身に付けたい」が15・2ポイント増の40・4%で4年ぶりにトップとなった。2位の「給料や休暇等の待遇が良ければ残業や仕事の苦労はかまわない」(29・6%)と合わせると全体の7割を占めた。一方、近年増加傾向だった「人並みに働くことができればよい」と「できれば楽な仕事がしたい」は、合わせて8・5ポイント減の19・9%となった。

 「定年まで働きたい」と考える割合は9・4ポイント増の49・8%。対照的に条件面ややりがい次第で転職に前向きな人は43・3%で9・1ポイント減った。コロナ下での就職活動を背景に、今の会社で力を付け、長く働きたいとの意識がうかがえる。

 出世については「人並みに出世したい」と「経営者や役員を目指したい」を合わせた割合が54・1%で過去最低となった。ただ、「経営者や役員を目指したい」は男性が6・3ポイント減の18・7%に対し、女性は14・2%ながら、前回調査からほぼ倍増した。女性活躍に対する全国的な機運の高まりなどから、女性の仕事や出世に対する意欲が向上している。