豪雨や台風で被災する恐れがある浸水想定区域や土砂災害警戒区域に立地し、自治体が防災上の配慮が必要だと判断している公立学校(小中高校や幼稚園など)は徳島県内に273校あり、全体の62・6%に上ることが8日、文部科学省の全国調査で分かった。該当校に義務付けられた避難計画作成率と避難訓練実施率は全国トップだった一方、止水板設置など浸水対策の実施は14・8%にとどまった。全国で大規模な水害や土砂崩れが相次ぐ中、特にハード面で安全対策が進んでいない実態が浮かんだ。

 調査は全国の公立学校3万7374校(徳島436校)を対象に初めて実施。昨年10月時点で、浸水・土砂災害区域に立地しているかどうかや、該当校の防災対策について尋ねた。

 県内で河川氾濫や高潮で被害の恐れがある浸水想定区域に立地するのは、全国で最も高い49・5%(216校)で、土砂災害警戒区域は21・3%(93校)。このうち両方に該当するのは8・2%(36校)あった。

 区域内にある学校のうち、水防法などで義務付けられた避難計画を作成しているのは浸水区域で100%、土砂災害警戒区域は97・8%。避難訓練実施率も浸水区域で100%、土砂災害警戒区域97・8%といずれも全国トップだった。

 一方、浸水区域になっていても体育館入り口への止水板設置や、地下に貯水槽を整備するといったハード対策を実施したのは14・8%にとどまった。電気設備の浸水防止策に取り組んだのは21・7%だった。

 調査によると、防災上の配慮が必要な公立学校は全国に1万1175校あり、全体の29・9%を占めた。避難計画策定率の全国平均は浸水区域が85・1%、土砂災害警戒区域が79・0%。避難訓練実施率は浸水区域が71・9%、土砂災害警戒区域が67・6%となっている。

 文科省は「学校の耐震工事は全国でほぼ完了しているため、今後は水害への備えを充実させる必要がある」としている。