四国大書道文化学科4年の松岡尚海さん(21)=徳島市応神町古川=が、動画投稿サイト「ユーチューブ」に書道作品を制作する様子を投稿し、再生回数が多いもので140万回を超えるなど人気を集めている。松岡さんは「動画の投稿頻度をさらに増やして活動を周知しながら、多くの人に書道の楽しさを伝えることができれば」と話す。

 自身のユーチューブチャンネルは「書道家NAOMIのYouTube書道教室」。文字を美しく書くためのポイントを詳しく解説しているほか、若者に人気のアニメをモチーフにした書を制作する様子を投稿している。

 

 福岡県苅田町出身の松岡さんは、小学5年の時に親の勧めで習字教室に通い始めた。模写が得意だったこともあり、めきめきと才能を伸ばし、中学からは大人に混じって書道教室で腕を磨いた。その後、書道では県内有数の八幡中央高校(北九州市)に進学し、第30、31回高文祭書道部門の県代表に選出されたほか、さまざまな賞を受けた。

 書道部の先生の勧めで2018年4月に四国大に入学した。学生生活を送る中で「ただ書道の腕を磨くだけでいいのだろうか。自分自身で新しい価値を生み出さなければ将来はない」と考えるようになり、19年3月に大学の援助を受けて友人と2人でデザイン制作会社「artstudio NAOMI」(徳島市)を起業した。

 

 手始めにオリジナルデザインTシャツの製作・販売を始めたが、売れ行きは良くなかった。そこで同年5月から許可を得た飲食店の店内で、客から頼まれた文字を色紙に書いて販売する「ながし書道」に取り組んだ。人脈も広がり、売り上げも好調だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って活動の場を失った。

 そこで19年6月から始めていたユーチューブに力を入れたところ、人気が出始めたという。

 松岡さんの書は、徳島県内で販売されているタウン情報誌の題字や、徳島新聞電子版をPRする新聞の全面広告に採用されるなどしている。松岡さんは「動画の投稿頻度を増やすことはもちろん、もっと視聴者の役立つようなおもしろいものを発信し続けたい」とした上で、「自身の作品を多くの人に知ってもらうために個展を開きたい」と意気込んだ。