県は本年度、徳島大と県西部2市2町との共同で、糖尿病の予防に向けた調査研究を始める。糖尿病の死亡率は県西部で特に高く、現状や要因を明らかにするのが目的。特定健診の結果に加え、腎障害の目安になる尿中アルブミンの測定結果やアンケートの回答を分析し、今後の糖尿病対策に生かす。

 第7次県保健医療計画によると、糖尿病有病者とその予備群は40歳以上の人口の26・1%を占める。2019年の県内の糖尿病死亡率は全国で最も高く、中でも県西部圏域では他地域より死亡率が高い状態が続いている。

 調査は美馬、三好、つるぎ、東みよしの4市町で行う。21年度の特定健診受診者のうち集団健診を受ける住民と、つるぎ町立半田病院での個別健診の受診者が対象で、約3千人になる見込み。本年度中にデータを集め、22年12月末までに分析する予定。

 受診者の同意を得た上で、健診時に採取した尿から、タンパク質やナトリウムの排せつ量を測る無料のオプション検査も行う。糖尿病の合併症である腎障害の早期には、タンパク質のアルブミンが尿中から検出されるため、微量アルブミン尿となっている受診者の割合や、他の健診項目との関連などを調べる。

 オプション検査受診者にはアンケートも実施。糖類の摂取頻度や喫煙習慣といった生活習慣のほか、メンタル面や社会経済的地位に関するものも含め、多角的に要因を分析する。

 結果は、特定健診の結果や健康維持のアドバイスと共に個人に返送する。研究データは自治体の糖尿病対策にも活用される。

 研究責任者の徳島大大学院医歯薬学研究部の森岡久尚教授は「オプション検査では、国内での調査が進んでいない糖類摂取量なども調べる。県西部の状況をより正確に把握するために、できるだけ多くの人に協力してほしい」と話している。