県展現代アート部門の作品を見る審査員ら=徳島市のあわぎんホール

 徳島県美術展(県美術家協会、徳島新聞社主催)の新たな試みとして公募された現代アート部門の審査が21日、徳島市のあわぎんホールで行われた。書類選考を通過した入選19点の中から最優秀の県美術家協会長賞に喜田智彦さん(43)=徳島市応神町東貞方、会社経営=のインタラクティブ(双方向性)作品「融波(ゆうわ)」が選ばれた。

 「融波」は、コンクリートの平面に藍染を施した作品で、一見、普通の伝統工芸のようだが、訪れた人が水をかけると美しい藍色が現れる仕掛けになっている。鑑賞者が自由に図柄や文字を表現することができ、瞬間的にユニークなアートが完成する。

 佐原理審査員長(徳島大准教授)ら3人から「参加型で遊びもあり、徳島らしさも盛り込まれた斬新な作品だった。新しいものを生み出すという強い思いが込められ、アートの可能性が伝わってきた」などと評価された。

 現代アート部門は、昨年行われる予定だった第75回県展のプレイベント。日本画、洋画など現在の7部門のジャンルや出品規定に収まらない作品を募った。空間を使ったインスタレーション作品、映像作品、障害の有無を超えてグループで制作したインクルーシブ作品などが集まった。

 入選以上の19作品を展示する現代アート展は22~27日、あわぎんホール2階特別展示室で開かれる。来場者の投票によるギャラリー賞も選ばれる。入場無料。

 喜田さん以外の入賞者は次の皆さん。

 【準特選】小浜かおり(阿南市)藤森美恵子(吉野川市)【奨励賞】工藤遥(徳島市)プラットアートプロジェクト実行委員会(阿南市)戸根由祐子(鳴門市)