次期衆院選への出馬の意向を問われ答弁する飯泉知事=24日、県議会議場

次期衆院選への出馬の意向を問われ答弁する飯泉知事=24日、県議会議場

 徳島県の飯泉嘉門知事は24日の県議会6月定例会本会議で、取り沙汰されている次期衆院選徳島1区への出馬について「いずれは決断をしなければならないと深く認識している」と述べ、含みを持たせた。一方で新型コロナウイルス感染症への対応に直面していることから当面は知事の職務に専念する考えを強調し、明言は避けた。嘉見博之氏(自民)の代表質問に答えた。

 嘉見氏は「飯泉知事は国会議員に求められることを実行できる力量がある。今後は異なるステージで徳島のために東奔西走してもらいたい」として国政転身の意思を尋ねた。

 知事は「大変名誉なことと重く受け止める」とし、決断する意向を表明。新型コロナのワクチン接種などに注力する考えを示し、「今は新型コロナとの戦いに県知事、全国知事会長としてしっかり務めたい」と話した。

 知事は質問終了後、記者団に衆院選の出馬意思について問われ「(代表質問の答弁は)イエスかノーか、決断をしないといけないということを申し上げただけだ」と述べ、否定も肯定もしなかった。

 次期衆院選徳島1区は、自民党現職の後藤田正純氏が8期目を目指しているが、党県連が後藤田氏を公認しないよう党本部に申し入れる異例の事態となっている。他に元職の仁木博文氏が出馬の意向を示しており、比例四国の自民党現職福山守氏が立候補を模索している。

 代表質問は嘉見氏のほか、岡田理絵(自民)、庄野昌彦(新風とくしま)、東条恭子(新しい県政)の3氏が登壇した。

→「飯泉知事、国政転身は既定路線か 県議会自民党と連動」を読む