教育を通した地域振興に向け、協定書に署名する高畑代表理事(左)と影治町長=美波町役場

 徳島県美波町の地域活性化支援会社「あわえ」と、海陽町のコンサルタント会社「Disport(ディスポート)」が、教育を通じた地域振興を目指す一般社団法人「ミライの学校」(美波町)を設立した。遠隔授業と地域学習を組み合わせ、町外から地域に関わる「関係人口」の拡大を図る。関心を寄せた都内の私立中高一貫校と協定を締結しており、新型コロナウイルスの感染状況をみながら活動を本格化する。

 あわえは住民票を異動せずに都市と地方の学校を行き来して学べる「デュアルスクール制度」を進めており、ディスポートは海部高校(海陽町)の魅力化プロジェクトなどに携わっている。あわえの吉田基晴社長とディスポートの高畑拓弥代表理事が、学ぶ場所を選ばないデュアルスクール制度を発展させ、子どもの価値観や視点を広げる新たな教育モデル作りをしようと団体設立を決めた。

 ミライの学校では、デュアルスクール制度に関心がある東京都の「新渡戸文化中学・高校」や美波町と連携した実証実験を計画。5~10人の生徒が2週間ほど町に滞在し、インターネット環境が整ったサテライトオフィス(SO)から授業に参加してもらう。

 漁業、農業、ウミガメの保全活動などが体験できるフィールドワークの時間も設ける。実施時期については「新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き次第」としている。

 美波町役場で14日、3者による協定式があり、オンラインで参加した新渡戸文化中・高の小倉良之校長と、ミライの学校の高畑代表理事、美波町の影治信良町長が協定書に署名した。高畑代表理事は「オンライン環境が整っていれば、高校がない地区でも生徒を受け入れられる。『コロナ禍が終わったら遠隔授業もやめる』ではなく、発展的なモデルを発信していきたい」と話している。