補強が必要と指摘された車両前輪のアーム(矢印部分、国交省提供)

 阿佐海岸鉄道(徳島県海陽町)が阿佐東線(同町―高知県東洋町)で導入するデュアル・モード・ビークル(DMV)の技術評価検討会が25日、国土交通省であり、前輪を支えるアームと呼ばれる部品に補強が必要との指摘を受けた。今後、車両全3台のアームを取り換えるなどし、改めて試験を行う。県によると、7月に予定していた本格的な営業運行の開始は数カ月遅れる見通しとなった。

 アームは、厚さの異なる4枚の鉄板を箱形に組み合わせたもので、車体と車輪をつないでいる。性能試験では一部で基準が満たされず、中長期的な耐久性に改善の余地が認められた。アームを取り換え、鉄板を分厚くするなどした部品を新たに組み込んだ上で、再度試験が実施される。

 性能試験は車両の走行安全性や乗り心地、加減速性能、運転保安システムなどについて、1月から阿佐東線で車両を走行させて実施。アーム以外は運行に支障がないと確認した。

 検討会に出席した県次世代交通課の担当者は「安全に関わることなので早急に対応し、1日も早い運行開始へ再チャレンジする」と話した。

 検討会には大学や研究機関、国交省の委員12人と阿佐海岸鉄道、徳島、高知両県の担当者が出席した。

 DMVは運転保安システムの開発に時間がかかるなどして、目標としていた2020年度の運行開始は果たせず、今年7月にずれ込んでいた。