接種申込書の郵送作業をする県勤労者福祉ネットワークのスタッフ=25日、徳島市昭和町3

 新型コロナウイルスワクチン接種を複数の事業所がまとまって受ける「共同接種」が徳島県内で広がっている。県内企業の9割以上を占める中小零細企業は、単独では職場接種の要件となる「原則千人以上」の接種者を集めるのが難しい。多くの福祉団体や業界団体が接種を求める会員企業の声に応じ、取り組みを進めている。

 県勤労者福祉ネットワークが運営する福利厚生請負事業「あわーず徳島」は、人間ドックの提携医療機関と連携して1200人分の接種枠を確保。25日から会員の約1200社に申込書を郵送し始めた。7月9日まで申し込みを受け付け、29日までに1回目の接種を終わらせる計画だ。

 昨年末、会員を対象に福利厚生に関するアンケートを実施した際、接種の支援策を求める意見が複数寄せられていた。杉本友好専務理事は「大企業との福利厚生格差をなくすのを理念に掲げており、接種もその一環と捉えている」と話す。

 産廃業者らでつくる県産業資源循環協会も、正会員107社の社員や家族を対象に7月8日から接種を始める予定。対象人数を1200人と想定している。篠原敬専務理事は「さまざまな廃棄物やごみを扱うため従業員の感染リスクを心配する声が多く、協会として取り組むことにした」と言う。

 県トラック協会と県バス協会は3日から、運転手や事務職員約2500人を対象にスタート。協会単位では接種者を千人確保するのが難しかったため、合同で実施することにした。県漁連も県内26漁協や水産関連団体の職員、生産者、家族ら約1400人が8日から接種を受ける。

 徳島商工会議所、県商工会連合会、県中小企業団体中央会は現在、合同で会員の意向調査を行っており、接種希望人数を把握した上で共同接種をするかどうか検討する。

 国は1日のワクチン配送可能量の上限に達したことを受け、6月25日午後5時で職場接種の申請を一時停止した。徳島商議所総務企画部の矢間俊志課長は「会員からの要望もあり、国の動向を見ながら準備を進めていく」としている。