試験で青色LEDを当てて育てられる阿波尾鶏のひな=上板町の県畜産研究課(同課提供) 

 阿波尾鶏の鶏舎に青色LEDを使うと、雄より成長が遅い雌の体重増加を促したり、雄同士で傷つけ合う「喧噪(けんそう)性」を抑制したりする効果があることが、徳島県立農林水産総合技術センター畜産研究課の研究で明らかになった。雌雄の成長の違いや「喧噪性」はいずれも飼育上の課題になっており、阿波尾鶏の生産性向上に貢献しそうだ。

 阿波尾鶏は雄に比べて雌の成長が遅く、同じ鶏舎で育てると、出荷時に体格のばらつきが出るのが課題だった。かつては雌雄を分けて育てていたものの、雄同士の集団では体に傷を作りやすく、近年は雌雄を同じ鶏舎で育てるのが一般的になっている。

 研究では、青色と白色に切り替えられる日本フネン(吉野川市)製のLED照明を使った鶏舎で雌雄各40羽の阿波尾鶏を飼育した。肥育期間の12週のうち、最初の1週間だけ夜間照明を青色にすると、雌の平均体重が平均171グラム重くなり、餌を食べる量が少なくなった。雄の体重には変化がなかった。

 また、雄だけを80羽集めて青色と白色のLED照明を用いて実験した。ほぼ一日中にわたって青色LEDで照らした鶏舎の個体は白色の鶏舎に比べ、12週後の出荷時に傷の数が半数以下に抑えられた。

 研究成果を活用すれば、雌雄を同じ鶏舎で育てても出荷体重の均一化を図ることができ、雌雄を別々に飼育する場合は傷の低減が期待できる。

 畜産研究課は県阿波尾鶏ブランド確立対策協議会を通して技術指導に役立てる方針。同課の富久章子上席研究員は「個々の農場の課題に応じて青色LEDを活用してもらい、生産性の向上につなげたい」としている。