昨年12月の年越し支援で食料品を選ぶひとり親の女性=徳島市昭和町3

 NPO法人フードバンクとくしま(徳島市)は8月、徳島県内3カ所で生活困窮者に食品を無償で配る。新型コロナウイルスの感染拡大で暮らしに行き詰まった人から食品提供を求める声が相次ぎ、初めて夏に実施する。例年は年末に年越し支援をしている。

 フードバンクは転売やトラブルを防ぐため、原則、登録した福祉団体を通じて困窮者に食品を提供している。昨年5月ごろから、ひとり親家庭や大学生、コロナ禍で失職した人らから「収入が減り家賃も払えない」「空腹で倒れた」といった声が寄せられるようになり、緊急避難措置として直接、食品を渡すようになった。

 こうした活動が口コミで広がり、緊急性が低いとみられる人も事務所を訪れるようになったため、今年3月に個別の配布を中止していた。ただ、その後も電話での問い合わせや来所が後を絶たず、日時を決めて支援に乗り出すことにした。

 8月の配布は徳島、鳴門両市と県南で実施し、米やレトルト食品、カップ麺などを入れた袋を配る。各地で100人程度への提供を想定しており、感染防止のため屋外で行う。具体的な場所や日時は調整中。

 県社会福祉協議会や県母子寡婦福祉連合会など12団体に協力を呼び掛け、今月25日に実行委を立ち上げた。困窮者への支援が確実に届くようにするため、原則として各団体で対象者を選んで支給する方針。フードバンクのキッチンカーでの料理提供も検討する。

 フードバンクは、食品と、食品購入や輸送費などに充てる支援金を募っている。清田麻利子理事長は「コロナ禍で生活に窮する人が増えている。適切な支援が届くよう協力してほしい」と話している。

 問い合わせはフードバンク、電話088(679)1919。