自作の窯でコーヒー豆を焙煎する寺内さん=牟岐町の出羽島

 徳島県牟岐町沖の離島・出羽島に移住した寺内嗣雅(つぐまさ)さん(32)=大阪府松原市出身=が、島内の土で作った窯を使い、コーヒー豆を焙煎(ばいせん)して販売している。注文が入るたびに生豆から加熱するこだわりの品で、好評を得ている。

 寺内さんは大学卒業後、東京で会社員をしていたが、都会での生活に疲れ、自然の中で自給自足の生活をしようと2015年4月、島に移住。当初は島のテングサ漁や大工の手伝いをしていた。

 同居するパートナーの棚元ひな子さん(27)=北海道小樽市出身=から料理に使う窯がほしいと言われ、島内で採取した土、住居の屋根をふき直した際に出たわら、空き瓶などを材料にして作り上げた。町内で伐採された木を燃料に使い、自宅用にパンを焼いたりコーヒー豆をいったりして活用していた。

 自宅を訪れた友人にコーヒーを出したところ好評だったため、販売を検討。窯の温度管理や、豆の種類に合わせた加熱時間などを試行錯誤し、21年2月にインターネット通販店「アースオーブンコーヒー」を開いた。ネットや電話で注文を受け付け、口コミで徐々にファンを増やしている。

 寺内さんは「決して効率的な方法ではないが、火と向かい合い、じっくりと焙煎している。手作業の温かさも味わってもらいたい」と話している。

 豆の原産地はブラジル、エチオピアなど4カ所。価格は産地によって異なり、100グラム850~千円。送料300円。町内からの注文は送料無料で、100グラムごとに100円引き。「アースオーブンコーヒー」の通販サイトから注文する。町内限定で電話050(6871)5948でも受け付ける。