大杉隼平さん(右端)から話を聞きながら写真に見入る来院者=鳴門市撫養町黒崎の県鳴門病院

 鳴門市撫養町黒崎の徳島県鳴門病院は30日、写真展用のミニギャラリーを1階エントランスに設けた。新型コロナウイルス禍の中、患者や医療従事者らが安らぎを感じ、前向きな気持ちになってもらうのが狙い。初の企画展として、小松島市出身の俳優大杉漣さん(故人)の長男で写真家の隼平さん(38)=東京都=の協力を得て、県内各地の風景写真を展示した。

 牟岐町にある炭小屋の屋根からしたたる雨のしずく、阿南市椿泊漁港の朝焼け、真剣な表情で器作りに取り組む大谷焼窯元など、10点が並ぶ。病院職員が「夏」「明けない夜はない」などをテーマに、隼平さんの作品の中から選んだ。写真を見ていた入院患者や来院者からは「ほっとする」「いつか行ってみたい」との声が上がった。

 この日、隼平さんが病院を訪れ、来院者らに作品を解説したほか、患者やスタッフに宛ててポストカード千セットを寄贈。「大変な状況の中、何か自分にできることがあればと考えた。誰かが喜んでくれれば自分の活力にもなる」と話した。

 各病棟のナースステーションや共有スペースにも計6点を飾った。隼平さんの写真展は来年3月末までで、2回の展示替えを予定。その後、別の写真展を検討する。