アセトアミノフェン単体の解熱鎮痛剤が品切れになった商品棚=徳島市沖浜3のチャーリー沖浜店

 新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中、発熱や痛みなどの副反応に備えて、妊娠中の女性や子どもでも安全に使えるとされる「アセトアミノフェン」を含む解熱鎮痛剤を購入する人が徳島県内で増え、ドラッグストアで品薄の状態が続いている。ワクチンの一般接種が広がればさらに買いづらくなる恐れがある。厚生労働省は他の成分の解熱鎮痛剤でも効果があるとの見解を示しており、県は冷静な対応を呼び掛けている。

 県薬務課によると、アセトアミノフェンは非ステロイド性抗炎症薬と比べて抗炎症作用が少なく、効き目が穏やかという。2回目のコロナワクチン接種後には約3割の人が37・5度以上の熱が出るなどとする調査結果もあるため、副反応を抑える目的で購入する人が全国的に増えている。

 県内で6店舗を展開するドラッグストア「チャーリー」の沖浜店(徳島市沖浜3)では5月中旬から、ワクチン接種が本格化した高齢者の家族らがアセトアミノフェン単体の「タイレノールA」など3製品を指定して購入する例が増え、6月に入ってから品切れが続いている。

 アセトアミノフェン単体でない製品や、非ステロイド性抗炎症薬は在庫があるものの、同店の薬剤師は「他の製品でも問題ないと説明しても購入せずに帰る人がいる」と困惑する。

 厚労省は、ワクチン接種後の発熱や痛みには市販のアセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬でも対応できると説明。妊娠中や病気治療中の人は使える薬が限られている場合があるため、主治医や薬剤師に相談するよう求めている。接種による症状が出る前に予防的に服用することは推奨していない。

 県薬務課は「アセトアミノフェンにこだわらず日頃から使い慣れている解熱鎮痛剤などを服用してほしい」とした上で「ワクチン接種を受けてから発熱が3日以上続いたり、症状が重かったりする場合は医療機関を受診してほしい」と呼び掛けている。