日銀高松、松山、高知各支店と徳島事務所は5日、7月の地域経済報告(さくらリポート)で、四国の景気の総括判断を「新型コロナウイルス感染症の影響から、持ち直しのペースが鈍化している」とし、4期ぶりに引き下げた。生産を中心に景気の持ち直しの動きは続くものの、新型コロナの再拡大で対面型サービスが低水準にとどまった。

 個人消費は「持ち直しの動きが一服している」として、2期連続で判断を下方修正した。時短要請などで飲食業や宿泊業が落ち込んだほか、人の流れが減ったため大型小売店も振るわなかった。

 生産は「緩やかに持ち直している」と3期連続で引き上げた。電気機械は、自動車やスマートフォン向けの電子部品が好調だった。紙・パルプは衛生関連商品が堅調だった一方、ペーパーレス化が進み、印刷用紙の需要が減少した。

 雇用・所得情勢はサービス業などの求人がコロナ前の水準に戻らず、「労働需給、雇用者所得ともに弱い動きとなっている」と判断を据え置いた。

 設備投資は、電気機械など好調な企業が生産力の増強に積極的で「増加している」との判断を据え置いた。住宅投資は「横ばい圏内の動きとなっている」とした。

 先行きについては「ワクチン接種の進展で人の流れが活発になれば、個人消費は回復に向かう。そうなれば、四国地域で再び持ち直しの動きが強まるだろう」としている。