徳島県那賀町が2013~14年度に実施した地籍調査事業に不備があった問題で、町監査委員の調査報告書がまとまった。一部の土地が未測量だった点について、発注者側の町と、業務を請け負った測量会社の双方に落ち度があったと指摘した。また今回の件に先立つ10~11年度の事業でも未測量の土地があることが明らかになった。町は監査結果を基に、測量会社に請負代金の一部の返還を求める。

 調査対象は、13年6月~15年2月に同町雄の「雄4地区」0・43平方キロで行われた地籍調査。このうち0・12平方キロが未測量だったが、業者側は国土調査法の規定に基づいて一部の土地を測量から除外し、町に報告したと主張している。

 町監査委員は町長の監査要求に基づき、今年3月25日から6月15日にかけて関係書類を調べたほか、当時の測量会社や町担当者、地権者ら12人に聞き取りをした。

 報告書では、町担当者が除外できる一部の土地を含めて測量を発注したことや、最終段階の図面の確認を怠っていた点を挙げて「重要な落ち度」と指摘する。

 業者側についても「竣工(しゅんこう)検査などの際に、町に(一部の測量を除外した)変更を伝えていれば問題は防げた」とした上で、測量していない分の業務請負代金もそのまま売り上げに計上し、申告しなかった点などを批判している。

 一方、未測量の事実を当時指摘したとする地権者の主張や、町と業者の間で土地の除外に関する相談が行われていたかどうかについては、証拠が不十分で解明できなかったとした。

 別の未測量が分かったのは「雄1地区」(2・36平方キロ)のうちの農地0・02平方キロ。「雄4地区」と同じ測量会社で、町担当者も同じだった。

 町は監査結果を基に、測量会社に対して未測量分の請負代金547万円の返還を求める。測量会社は「返還に応じる」としている。