鳴門市内の5社が始めた合同接種で、ワクチン接種を受ける参加企業の従業員=同市瀬戸町の富田製薬

 新型コロナウイルスワクチンの職場接種について、県内で申請した31企業・団体のうち約半数に当たる16企業・団体が国の承認を受けられておらず、実施の見通しが立っていない。接種を開始した団体も「必要量が予定通りに届くのだろうか」などと不安の声を漏らしている。

 JAグループは各団体の役職員ら約1500人を対象に7月17日から行う予定にしていた。しかし、8月9日以降の接種になるとの連絡が国から入り、日程を変更せざるを得なくなった。JA徳島中央会の三橋弘治副参事は「この期に及んで見通しが不透明なのはいかがなものか」と憤る。

 徳島商工会議所など商工3団体も7月19日から始める計画だったが、まだ承認されていない。国から具体的な連絡はないものの、予定通りの実施は難しいと判断し、延期を知らせる文書を7日付でホームページに掲載した。

 接種を始めた団体も懸念を示す。富田製薬(鳴門市)は8日、地元4社とともに合同接種を始めた。計約千人を8月末までに打ち終える計画で、接種1回目のワクチンは届いている。担当者は「今後も提供されると考えているが、予定通り接種できるのかという問い合わせは来ている」と話す。

 地元商工会などと共同で7日から行っている日本ハムファクトリー徳島工場(石井町)は、10月中に終える予定で進めている。ワクチンは回数を分けて届くため、担当者は「途中で打ち切られないかという心配はある」と言う。県漁連や健祥会(徳島市)などでも8日に接種が始まった。

 河野太郎行政改革担当相は2日の記者会見で、未承認分については8月9日以降の実施になるとの見通しを示したほか、6月25日までに申請した企業や大学は精査した上で全て承認する考えを明らかにしている。