パス練習に励むラグビー部員=富田中

 徳島県内の中学校で唯一のラグビー部が、徳島市の富田中に誕生し、5月から活動している。部員は1年生10人と、試合ができる12人には満たないが、ラグビーの楽しさを体感しながら技術の向上に懸命。県内ラグビー関係者は2019年に日本で開かれるワールドカップ(W杯)に向け、裾野の拡大に期待している。

 部員10人のうち、徳島ラグビースクールの4人と小学校でタグラグビーを習った1人以外は未経験。パスを中心に平日に1時間半から2時間の練習を積んでいる。5歳でラグビーを始めた都築陽音主将(12)は「トライやタックルが決まったときの充実感を仲間と分かち合いたい」とチームを引っ張る。

 3人いるラグビー部顧問のうち、主に指導に当たる野口正樹教諭(55)は「歴史の一ページを刻むつもりで土台づくりに励みたい」と選手育成に意欲を見せる。

 15年のW杯で男子の日本代表が活躍したのを受け、ラグビースクール関係者や保護者から中学校でのラグビー部の設置を求める声が高まったのがきっかけ。昨秋、県ラグビー協会がスクール生の入部が見込める富田中に協力を求め、同校が応えた。

 県協会によると、20年ほど前までは一部の中学校にラグビー部があったが、部員数の減少などで姿を消した。現在、中学生は県内四つのラグビースクールで休日を中心に練習している。

 県協会の佐野義行会長は、徳島県がW杯日本大会の事前キャンプ地の誘致を目指していることもあり、「W杯の機運を高めるため、他の中学校でも創部の動きが広がってほしい」と期待する。

 四国で中学ラグビー部があるのは香川1校、高知1校、愛媛は3校と1チーム(3校合同)のみ。