記念オケ事業の真相解明を求める請願の採決の様子。不採択に賛成する多数の県議が起立した=県議会議場

 県議会は9日の本会議で、新たな問題が指摘されているとくしま記念オーケストラ事業の調査を求める請願2件を不採択とした。最大会派・県議会自民党や新風とくしまなどが、請願で触れている事業に絡んだ脱税事件の刑事確定訴訟記録について、議会で使用する目的で取得していない点などを問題視した。

 請願は「明るい徳島市をつくる市民連絡会」と「記念オーケストラ疑惑の真相明らかにする会」がそれぞれ提出した。刑事確定訴訟記録に関連して事務処理に県職員らが関与していた可能性があるなどと報じられたことについて、県や県議会が調査することなどを求めている。

 討論では、採択の立場で達田良子氏(共産)が「監視役としての県議会が全容解明に力を尽くすべきだ」と強調。扶川敦氏(護民官)は「これまでにない新しい問題で、重く受け止めるべきだ。県側の答弁は納得いくものではなく、議会として議論が尽くされていない」と訴えた。

 不採択の立場から登壇した庄野昌彦氏(新風とくしま)は「県が検察庁に問い合わせたところ、申請された目的以外に記録の使用を認めていないとの見解が示された」などとし、「記録の使用に関する法的な問題が払拭できない以上、議会で議論するのは避けるべきだ」と述べた。立川了大氏(自民)も慎重に判断する必要があるとし、「証拠が示されれば会派としても追及の手を緩めることなく議論を深める」と話した。

 起立採決の結果、不採択に賛成が30人、反対が5人となった。

➩【討論要旨】「知事答弁が虚偽だった可能性が出てきた」「請願が求めているのは議会として真相を究明していく姿勢」 県議会が疑惑解明求める請願を不採択に