28日に全日程を終えた四国アイランドリーグplus(IL)の前期で、徳島インディゴソックスが3年ぶりに優勝した最大の要因は、投打のバランスが取れていたことだった。チーム打率、防御率ともリーグ1位。通算成績は21勝9敗4分けで勝率7割を誇り、2位の高知に4ゲーム差をつけた。
 
 4月は7勝4敗2分けと好スタートを切ると、5月は10試合で2桁安打を放ち、14勝5敗2分けと一気に攻勢を奪った。全34試合で連敗はわずか2度。愛媛に9勝1敗と大きく勝ち越し、負け越した相手はなかった。
 
 チーム打率は2割8分で1試合平均5・6得点もリーグトップ。3割4分7厘でリーグ2位の李を筆頭に、瀬口、三国、小林が打率10傑入りし、本塁打はジェフンが4本(2位)、打点はテヘーダが24(3位)をマークした。
 
 盗塁数は53で、2位の愛媛を20も上回った。今季から三塁コーチを務める鈴木ヘッドコーチの存在が大きく、隙があれば次の塁を狙うよう指示していた。積極的な走塁が悪送球や暴投などのミスを誘い、二塁から単打で生還するといった好走塁も目立った。
 
 チーム防御率3・08の投手陣では、ハーラートップタイの5勝を挙げた松本と、4勝の伊藤翔が先発陣を支えた。伊藤克は中継ぎでありながら、規定投球回数に達し、防御率はリーグ1位の1・09。リーグ最多の20試合に登板し、防御率0・90の相沢ら救援陣が失点を抑え、味方の反撃につなげたケースも多かった。
 
 失策数は48とリーグワースト。特に内野の悪送球からピンチを招く場面が目に付いた。7月末に始まる後期制覇に向けて守りの強化が急がれる。