ウミガメの産卵場所を特定するためのマーカーを設置する監視員=19日午前0時17分、美波町の大浜海岸

 「ウミガメの上陸は孫に会うくらい、うれしい。よう帰ってきてくれたと思うな」

 美波町の大浜海岸で20年以上、アカウミガメ上陸の監視員を務めている坂口亮さん(84)=元船員=は表情を緩め、そう話した。

 梅雨明け前最後の降雨となった18日夜、今年6回目となる上陸が同海岸で見られた。産卵は5回目。上陸・産卵ともに3回だった昨年を上回るが、100回、200回を超す上陸があった30~40年前と比べると大幅に少ない水準にある。減少は全国共通の課題で海の環境変化による餌の減少や、やせる砂浜、漁業による混獲といった要因が指摘されている。

 坂口さんはこうも語った。

 「カメにもいろいろしぐさがあってな、見とったら、かわいいて仕方ないわ」

 ウミガメを見守る温かなまなざしがそこにはあった。

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