暑中見舞いの宛名を手書きする職員=阿波市吉野町柿原の阿北自動車教習所

 免許取得後1年未満の初心運転者による徳島県内の過去5年間の交通事故は、7月に最も多いことが県警のまとめで分かった。夏休み中は学生らが帰省して運転する機会が増えることから、県内の教習所が暑中見舞いを送るなどして安全運転を呼び掛けている。

 県警交通企画課によると、初心運転者による過去5年間(2016~20年)の事故は625件。月別では7月が67件で最も多く、最も少ない2月の2倍となっている。次いで8、11月が63件。件数は年々減っているものの、夏場と11月に増加する傾向がある。

 一般に、免許取得から3カ月、半年、1年がたつと気の緩みが生じて事故を起こしやすい。春休みや夏休みの長期休暇を利用して免許を取得した場合、運転に慣れてきた7~8月、11月に気が緩むのが理由の一つとみられる。

 初心運転者の事故は、脇見による追突や右折時の衝突が上位に挙がる。交通企画課の田村公一交通安全管理官は「経験が少ないことから回避能力が不十分だったり、対向車の目測速度を見誤ったりする」と説明する。

 初心運転者が、事故の主たる原因となる第1当事者である割合は約7割(427件)。第1当事者でなくても、前方不注意などの道交法違反があるケースが目立つ。田村管理官は「席やミラー位置の確認、運転姿勢などの基本は危機回避に生きる。ふとした油断で事故は起こるので慎重さを忘れないで」と強調。周りのドライバーにも「初心者マークを見たら車間距離を十分取るなどして守ってあげてほしい」と訴える。

 県警は県内の教習所に対し、卒業から3カ月、半年、1年を迎えた卒業生への情報発信をするよう依頼している。阿波市吉野町の阿北自動車教習所は8日、今年1~6月に卒業した初心運転者に暑中見舞い780枚を送った。職員約40人が「スピードは控えめに」「安全確認をしっかり行って」などと記されたはがきに宛名を手書きした。

 大本勝市所長(64)は「事故に遭ってほしくない。暑中見舞いを見て初心に帰ってもらいたい」と話した。