フランス・パリの老舗蜂蜜店のように市街地で蜂蜜を採っている場所が、徳島市内にあることをご存じだろうか。徳島大常三島キャンパスのすぐ近くにある「御料理・ビジネス旅館 喜楽」(徳島市南常三島町3)は旅館の屋上で養蜂に取り組み、その蜜を宿泊客への料理に使ったり、瓶詰めにして販売したりしている。

ミツバチの巣箱が並ぶ「御料理・ビジネス旅館 喜楽」の屋上

 旅館では、屋上の一角に10個ほどの巣箱を置き、セイヨウミツバチを育てている。ミツバチは大学構内や城山へと飛んで行き、春はサクラやツツジ、秋はサルスベリやノウゼンカズラなど、さまざまな花の蜜から蜂蜜を作っている。周辺に畑がないため、農薬によってハチが死んでしまう可能性が低いことも利点だという。

 7月と10月に蜂蜜を採取しており、多いときには1箱から20~30リットルの蜂蜜が採れる。宿泊客の朝食に出すヨーグルトに加えたり、料理の調味料として使ったりしているほか、店頭販売も行っている。「ここのを食べると他の蜂蜜は食べられない」と話すリピーターも少なくないという。

屋上で養蜂をしている梅津康伸さん

 店主の梅津康伸さん(62)が、東京・新宿の屋上で養蜂をしているのをテレビで見たことをきっかけに、10年ほど前に独学で始めた。最近では店の公式ツイッターなどにハチの様子を投稿している。

店頭で販売している蜂蜜

 蜂蜜は1瓶560グラム入りで税込み2200円。時期によっては在庫がない場合もある。問い合わせは同館、電話088(625)4275。