人気を集めている篠笛奏者用のマスク=徳島市佐古三番町の岡忠

 阿波踊り用品専門店の岡忠(徳島市佐古三番町)が、新型コロナウイルス対策として販売している篠笛(しのぶえ)用のマスクが好評だ。県内の踊り連の篠笛奏者だけでなく、徳島県外の伝統芸能関係者からも注文が舞い込んでいる。

 阿波踊りの衣装に使うさらし木綿とポリエステルを使用。笛を吹きやすいように鼻から口元にかけて空間を確保しつつ、飛沫(ひまつ)の拡散を防ぐため布地で胸元付近まで覆うような形にした。

 篠笛奏者は踊り手や他の鳴り物奏者と違い、通常のマスクを着用して演奏できない。同店のスタッフがさまざまな形状の試作品を作って有名連の篠笛奏者に意見を聞き、商品化した。

 フェイスブックで告知し、昨年9月からインターネット販売。県外で神楽や獅子舞、囃子(はやし)などの保存伝承に取り組む団体・個人から注文が相次ぎ、舞妓(まいこ)の芸の練習や、尺八演奏用に購入する人もいた。ネットでは毎日のように注文があり、まとめて20枚購入した団体もある。

 同店では踊り衣装の柄に合わせてオーダーできるマスクも製作。「コロナ禍でも阿波踊りを忘れないようにしてほしい」との思いから、マスクを入れることができる法被の形をした小袋、帯の生地で作った小銭入れなども販売している。

 岡本慎治社長(56)は「笛の演奏で困っている人が多いと実感した。安全に楽しく踊り、演奏してもらえる手助けをしたい」と話している。

 篠笛用マスクは藍染、白、菱柄の3種類あり、税込み990~1650円。