東京五輪第3日までに、日本選手は柔道、競泳、スケートボードの3競技で金5、銀1の計6個のメダルを獲得した。

 コロナ禍で開催自体が揺れ動き、誰もがモチベーションの維持に苦心したはずだ。思い通りに練習ができないこともあっただろう。困難や自国開催の重圧をはねのけてのメダル獲得をたたえたい。

 過去の五輪で獲得した日本の金メダル数は、前回の東京、2004年アテネ両大会の16個が最多だ。日本オリンピック委員会(JOC)は当初、2度目の東京では倍近い30個を目標に掲げていた。

 しかし、コロナ禍で状況が一変し、数を重んじない考えを表明している。感染拡大を封じ込め、無事に大会を終えることが最重視されている中で当然だ。

 とはいえ、多くの選手はメダルを目標に掲げ、その色にもこだわり、鍛錬を積んできた。トップ選手が躍動する姿は、見る者を感動させる。多くの選手が後に続いてほしい。

 勢いが感じられるのは「お家芸」の柔道である。男子66キロ級の阿部一二三選手と、女子52キロ級に出場した妹の詩選手は同じ日に表彰台の頂点に立つ快挙を成し遂げた。日本の兄妹の金メダル獲得は初めてだ。偉業は長く語り継がれよう。

 金メダル第1号となった男子60キロ級の高藤直寿選手は、前回のリオデジャネイロ大会で銅に終わった雪辱を果たした。競泳女子400メートル個人メドレーの大橋悠依選手は自分を信じて泳いだ結果が金につながった。

 新競技でも輝いた。スケートボードの男子ストリートで堀米雄斗選手が次々に繰り出す技は新鮮だった。普及に結びつくだろう。

 リオ大会で日本は金12個を含む計41個のメダルを獲得し、総数は最多だった。

 東京での上積みを目指して国は強化費を拡充し、有望競技を増やすことに取り組んできた。21年度は103億円に上る。メダル数は大会の成否を示すものでないとはいえ、巨費を投じてきただけに大会後には成果の検証が不可欠だ。

 33競技の中には少子化などで国内の競技人口が減っているものがある。ソフトボール、空手などはパリ五輪では実施されない。底辺拡大を東京の遺産として受け継がなければならない。

 日本人だけでなく、海外選手にも目を向けよう。紛争や迫害などで祖国を逃れた11カ国出身の29人は「難民選手団」として参加にこぎつけた。同じような苦境の中にいる人々に勇気、希望を与えるはずだ。

 国や人種、宗教などを超え、東京に集まった全てのアスリートに最終日まで声援を送り続けたい。