徳島市や経済団体、徳島新聞社で組織する「阿波おどり実行委員会」が主催する今夏の阿波踊りについて、4日の市議会産業交通委員会で、赤字体質改善や契約適正化などを求める意見が相次いだ。有名連に各演舞場の出演を割り当てる「張り付け」について市の対応を問う声もあった。

今夏の阿波踊りに対する意見や指摘に答える担当者=徳島市議会委員会室

 昨夏までの主催者の一つ、市観光協会(破産手続き中)の特別会計に関する調査報告書で、毎年同じ業者と随意契約するなど「不適正な処理」が一部契約で指摘されたことを踏まえ、岸本和代委員(公明)は「赤字体質から脱却して改善する上で、問題点を検証すべきだ」と訴えた。

 井上武委員(朋友会)は、同じ業者と契約されてきた演舞場の桟敷設営工事について「入札方式にすべきでは」とただした。これに対し、青木英樹観光課長は「一部の図面はあるが、仕様書などが間に合わない。今年は随意契約になると考えている」と答えた。

 また「張り付け」について、昨年までの県阿波踊り協会と阿波おどり振興協会に代わり今年から実行委が調整することについても議論した。岡孝治委員(徳島活性会議)は「有名連の定義をどう考えているのか」と追及。須藤浩三理事は「市が定義を決めるものではないが、実績のある連に個別に案内する」とした。