「阿南光が夏の甲子園出場!」

 第103回全国高校野球選手権徳島大会最終日は7月26日、鳴門オロナミンC球場で決勝が行われ、阿南光が3―2で生光学園をサヨナラで下し、前身の新野が初制覇した1996年以来、25年ぶり2度目の優勝を果たした。2018年に阿南工と新野が統合されてからの甲子園出場は春夏を通じて初めて。

 阿南光高校の夏の高校野球徳島大会の試合記事をまとめています。

前身の「新野」「阿南工業」を当時の記事でたどる

優勝メダルを胸に喜びを爆発させる阿南光の選手たち=鳴門オロナミンC球場

決勝(7月26日)阿南光3―2生光学園

                 計
生光学園 200000000   2
阿南光  101000001X  3

 
優勝を決めベンチから飛び出し、喜びを爆発させる阿南光の選手たち=鳴門オロナミンC球場

■阿南光サヨナラで輝く

生光学園対阿南光 9回裏、阿南光1死満、矢野が右中間にサヨナラ適時打を放ち優勝を決める=鳴門オロナミンC球場

阿南光の4番髙木は、第1打席から3打席連続の四球。いずれも走者を置いての打席だったため、「狙い球が来れば思い切って振っていこうと思っていた」と振り返ったが、相手投手が長打を警戒し、勝負を避けた感があった。

 

■森山、4戦511球を一人投げ抜く 心技体進化「大会最強」

生光学園対阿南光 マウンドから守備陣に声をかける阿南光の森山投手=鳴門オロナミンC球場

初戦から3試合を一人で投げ抜いてきた。決勝はさすがに疲れがたまったのか、準決勝までのような球の勢いはなかった。それでも直球と変化球を丁寧にコースに投げ分ける辛抱の投球で生光学園打線を7安打に抑え、チームを25年ぶりの頂点に押し上げた。

 

■「最後の夏」絆の一打

生光学園対阿南光 サヨナラ勝ちで優勝を決め喜ぶ阿南光の選手=鳴門オロナミンC球場

同点で迎えた九回裏、1死満塁。狙った通りの直球が低めに来た。思い切って振り抜いた打球は右中間を抜けていく。打った阿南光の2年生矢野が一塁を回ったところで振り向くと、もう本塁付近に仲間は集まっている。サヨナラ勝ちだ。「同級生の森山が疲れもあるのに懸命に投げていたので、楽にしてやりたかった」。歓喜の輪に加わった矢野は、涙が止まらなかった。

 

■夏の甲子園に導いた監督の中山寿人さん 「選手ファースト」の姿勢今も変わらない

 

劇的勝利で夏の頂点に、そして教員生活最後の甲子園へ。試合前に理想の展開を問われた際、「相手はうちより少し上だと思う」と謙遜しながらも「3点以内に抑え、終盤のどこかで勝機を見いだせれば」と答えていた。

 

準決勝(7月25日)阿南光2―1徳島商

                計
阿南光 000001001   2
徳島商 000000010   1

 

■阿南光が九回決勝点、接戦制す 左腕エース強気の直球

阿南光対徳島商 完投勝利を収め、マウンドで雄叫びを上げる阿南光の森山=鳴門オロナミンC球場

阿南光の左腕エース森山は、春季大会準決勝で徳島商と対戦した際、変化球を攻略され敗れていた。この日も、ツーシームやカットボールといった変化球を狙ってきたのが分かってきたため、140キロ前後の直球を主体にぐいぐい押した。

 

準々決勝(7月22日)阿南光2─0鳴門渦潮

                計
阿南光  000000110  2
鳴門渦潮 000000000  0

 

■投手戦制し4強 積極的打撃で均衡破る

阿南光対鳴門渦潮 7回表、阿南光2死一、三塁、島崎の中前適時打で先制する=鳴門オロナミンC球場

終盤に勝負を仕掛けた阿南光が、鳴門渦潮の右腕エースが駆使するスライダーを攻略して初の4強入り。事前の対策が実り、萩野主将は「チームとして成果を発揮することができた」と笑みをこぼした。

 

2回戦(7月18日)阿南光7─0徳島北

               計
阿南光 000221002  7
徳島北 000000000  0

 

■快勝で8強 投打でエース活躍 阿南光

阿南光対徳島北 完封勝利を収めた阿南光の森山(左から2人目)=鳴門オロナミンC球場

一、二回のチャンスをともに併殺でつぶした阿南光。特に二回は、無死一塁からの送りバントが投飛になる痛恨のミス。この嫌な雰囲気を、左腕森山が投打で振り払った。

 

 ■「新しい歴史をつくる」 阿南光・中山寿人監督【名将集大成の夏】

 

「新野野球部に戻ってきてほしい」。9、10年前から、新野高野球部OB会顧問の岡久正弘さん(79)は、当時徳島科技で指揮を執っていた中山寿人監督に電話を何度もかけたり、練習グラウンドを直接訪れたりした。

 

■球種豊富な左腕が柱【チーム紹介】

捕球練習をする阿南光の選手

阿南工と新野の統合で、単独チームとして出場するようになって3年目。着実に力を付け、秋季大会で8強入りし、春季大会はベスト4まで勝ち進んだ。今大会は第2シードで臨んだ。