河村保彦氏

 徳島大は3日、野地澄晴学長の任期満了(2022年3月31日)に伴う学長選考会議を開き、次期学長予定者に河村保彦理事・副学長(66)を選んだ。教員や副課長以上の職員らを対象にした学内意向調査(投票)では、もう一人の候補だった苛原稔徳島大大学院医歯薬学研究部長(67)より得票が少なかった。選考会議の委員による投票で過半数を得て決まった。意向調査で次点となった候補が選ばれるのは前回(19年)に続き2回連続。

 意向調査は892人のうち725人が投票。苛原氏409票、河村氏305票、無効11票だった。この結果や各候補者への面接、所信・抱負を聴く会の内容などを参考に、飯泉嘉門知事ら学外委員7人を含む14人が審議した。しかし協議がまとまらず、14人による無記名投票を実施。河村氏10票、苛原氏4票となり、河村氏を選んだ。意向調査の投票率は81・28%で、前回(84・76%)を3・48ポイント下回った。

 選考会議の後、徳島市新蔵町の大学本部で開いた会見で、結城章夫議長(山形県・富澤学園理事長)は次点候補を選んだことについて「選考会議が(学長予定者を)決める権限を持っている。学内意向調査は重要な参考資料だが、それに縛られずに選考会議として判断した」と述べた。

 河村氏は「教育と研究が大学の主軸となり、その成果を社会貢献や医療を通じて広く皆さまに還元していく責務がある。これらの業務を実直、誠実に遂行していく」と抱負を語った。意向調査での得票数が相手候補を下回った点については「結果を重く受け止めている。選考会議のプロセスは次期学長予定者を決定するためであって、今後にまで影響、波及することは避けないといけない」と話した。

 徳島大は次期学長予定者を文部科学省に上申し、22年4月1日に発令される。任期は27年3月31日までの5年間。

 河村氏は1983年に東北大大学院理学研究科化学専攻博士課程後期修了。徳島大理工学部長、大学院社会産業理工学研究部長などを経て20年から現職。

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